「決算」って重要なイベントらしいけど、なに?
どこを見れば、良い決算か悪い決算かわかるの?
数字は苦手なんだよなぁ。。
こんにちは、トモゾウです。
この記事を書いている僕は、株をはじめとする投資歴は10年ほど。
今回は、初心者も気になる決算のカンタンな確認方法を解説します。
安心してください、数字が苦手でも大丈夫な話です。
決算は「進捗率」だけ見よ
ズバリ「進捗率(しんちょくりつ)」を見ればOKです。
まずは「決算とは」から順番に、解説していきましょう。
決算とは会社の成績発表
決算と決算発表について
決算とは、期間内の売上や利益または損失などの数字をまとめる作業です。
上場企業は、そのまとめた数字から「決算書」を作成して、一般に公開する義務があります。これが「決算発表」です。
それを見て株主は、その企業の業績や財務状況を知り、こんごの投資判断をするわけです。
ですから決算内容がわかる「決算発表」は企業と株主どちらにとっても重要なイベントになります。
ちなみに決算発表で公開されるのは「決算短信」というもので、いわゆる決算書である「有価証券報告書」の簡易版みたいな存在です。
有価証券報告書を作るのには時間がかかるので、決算短信だけ速報版としてまず発表する、みたいなかんじですね。
決算は四半期ごとにある
上場企業は、1年を4つ(3ヶ月ごと)に分けて、業績をまとめます。
そのまとまりの単位を「四半期(クォータ)」と呼びます。
いまが1年のうち最初の四半期であれば、「第1四半期または第1クォータまたは1Q」などと表されます。(本記事では「1Q」の表記を採用)
企業の「決算月(1年を締めくくる月)」が8月だとすると、
- 9〜11月期⇒1Q
- 12〜2月期⇒2Q
- 3〜5月期⇒3Q
- 6〜8月期⇒本決算(4Q)
といったかんじです。
それぞれの四半期ごとに決算を出すので、1企業につき年4回の決算が行われることになります。
決算発表は、その四半期が終わった2〜3ヶ月後に行われます。
決算前後の株価の動きとは
株価は期待で動く
株価は、いまの業績の良さはもちろん反映するのですが、それよりも「これから業績が良くなりそう」という期待によって動くほうが大きいです。
ですから「今回の決算は良さそうだ」と思う人が多ければ、その期待だけで、株価は決算発表を待たずして上昇していきます。
これを「株価の先見性」といいます。
そして決算発表をむかえ「答え合わせ」が終わると、またそれが新しい材料となって株価の方向性が決まります。
なので決算発表の前後は、株価の動きが激しくなりがちです。
その決算にサプライズはあるか
決算発表前に、株主たちはあるていど内容を予測して売買しており、それによって株価が決まっています。
そうして決算が発表され、決算の内容が大幅に株主たちの予想と違うばあい、これは「サプライズ」となって、株価を大きく動かす「材料(株価を動かすニュース)」になります。
たとえば「業績の見通しが悪そうとみんなが思っていたけど、決算発表の数字はものすごく良かった」ようなときは、下がっていた株価はV字回復して上っていくかもしれません。
決算の内容がみんなの思ったとおりであれば、それほど株価は動かない可能性もあります。
決算が良くても株価が急落することもある
そこそこよく見る現象です。
強い期待とそれまでの好材料でいっきに上昇してきた株は、たとえ良い決算を発表しても、それが「材料出尽くし(もうこれ以上の良いニュースは出ない)」と見られてしまうばあいがあります。
そうなると、「これ以上の上昇は見込めない」という判断から、利確の売りが殺到してしまい株価急落となります。
決算の良し悪しは、とりあえずここを見よ
まず決算発表日を調べよう
決算発表日の調べ方
楽天証券のアプリ「iSPEED」をひらき、銘柄情報の「市況情報」を見ると、決算発表予定日が確認できます。(決算発表日が告知されると更新されます)
※アプリ「iSPEED」を使うには楽天証券の口座開設が必要です。
>>口座開設がまだ済んでいない方はコチラからどうぞ。
決算予定日の通知設定のしかた
四半期が来るたびに、銘柄の決算発表日が更新されているか見に行くのはメンドクサイですよね?
SBI証券のアプリ「SBI証券 株」であれば、好きな銘柄の決算発表の数日前に、通知してくれる設定があります。
銘柄情報の画面に行くと右上に「ベルのマーク」があります。
上のタブから「企業情報通知」を選択します。
決算予定日の通知や、決算発表後の通知の設定を登録しておくことができます。
ちゃんと通知がきています。
※アプリ「SBI証券 株」を使うにはSBI証券の口座開設が必要です。
>>口座開設がまだ済んでいない方はコチラからどうぞ。
本題:決算は、とりあえず進捗率だけチェックしておこう
おまたせしました、本題に入ります。
株を買うときや、持ち株の決算状況を知りたいときは、「進捗率」をチェックしましょう。
初心者でもこれだけ見れば、その企業の経営が順調そうかを、あるていどは判断できます。
進捗率とは
企業は1年の最初に「通期の業績の予想(通期予想)」をたてます。
投資家たちは、この通期予想をもとに投資判断をします。
通期予想に対して、今四半期にどれくらいの達成度なのかを表すのが「進捗率」です。
進捗率を見ることで、経営が予想通り順調に進んでいるかの判断ができます。
大ざっぱに考えると、1年の達成目標が100%なので、1四半期ごとに通期予想の25%ずつを達成していれば良いといえます。
つまり、、
- 1Qでは進捗率25%以上
- 2Qでは進捗率50%以上
- 3Qでは進捗率75%以上
- 本決算(4Q)では進捗率100%以上
となっていれば、おおむね順調と判断できます。
もし進捗率が思うように進んでいないようなら、「通期予想の達成が難しそう」と見られ、株価にマイナスの材料となってしまいます。
進捗率の確認の仕方
「SBI証券 株」の銘柄画面から「業績」とすすむと、「会社業績(経常利益)進捗率状況」で進捗率を確認することができます。
※半円のグラフは、決算発表当日は反映されていないようなので、必ず赤枠の数字を見てください。
これによると、、
ファーストリテイリング(9983)
- 直近の決算は1月13日発表の第1四半期
- 経常利益:134,208百万円
- 対会社予想進捗率:49.7%
となっています。
つまり今は1Q終えたところで、進捗率はすでに49.7%と、通期予想の半分ちかくをクリアしてしまったということですね!
会社の儲けのクセを把握する
業種や事業内容によっては、特定の四半期に売上がかたよる企業もあります。
たとえば、「ほぼ日(3560)」の決算を見ると、1Qで149.3%の進捗率となっています。通期予想を1Qでクリアしてしまったということです!
このように、毎四半期25%ずつの進捗率という目安が役にたたない企業もあるので、そういったクセを見抜くのも重要になってきます。
慣れてきたら
決算短信の内容
決算発表で公表されるのは「決算短信」です。
その中身は「サマリー」と「添付資料」に分けられます。
- サマリー
-
経営成績や財務の財務状況を記した、数字が主なページ
- 添付資料
-
サマリーの補足や、説明などを記した、文字が主なページ
ここでは詳しく解説しませんが、慣れてきたら決算短信も少しづつ読んでみると良いかもです。
企業IRを見てみる
「SBI証券 株」アプリの銘柄情報の「四季報」から、会社ホームページに飛べます。
「IR情報」のページに行くと、企業によっては「決算説明資料」などが公表されているので、それも見てみると決算の内容がより分かっておもしろいです。
決算短信は無味乾燥ですが、決算説明資料は企業によって特色を出しているので、シロウトでも楽しめますよ。
参考までに、「ほぼ日」の決算説明資料は見やすいですね。
決算書についての本の紹介
最後に、本格的に決算書について学ぼうと考えたなら、まずは本を読んでみるのをオススメします。
下に僕がじっさいに勉強して、良かった2冊を貼っておきますね。
まとめ
- まずは「進捗率」だけ確認すればOK
- 企業の儲けのクセに注意
- 慣れてきたら「決算短信」や他の資料も読んでみよう
株は他にも勉強することが多いですよね。コチラの記事も参考にしてみてください!
以上です。ありがとうございました!