あなたは、日経平均の歴史的な出来事を丸暗記したいと思ったことはありませんか?
たとえば、ある銘柄が2011年に急落しているのを見つけたとき、「株式市場ではなにが起こっていたのか」すぐに思い出せますか?
もし「2011年は東日本大震災があった」と覚えていれば、その銘柄も「連れ安」しただけで、個別の問題があったわけではないと瞬時に判断できますよね。
過去に何があったか、いちいち調べていては、時間がかかるしメンドクサイですよね。。
でも、「何年に何があった」というのを、暗記するのはムリ〜。。
そこで本記事では、日経平均のチャートを用いて、株式市場の過去の歴史的な出来事について、まとめていきます。
さらに暗記できるように、年号の「ゴロあわせ」も考えたので、本記事を読めば日々の銘柄分析がすごく捗るようになりますよ。
探しても無かったから、自分で作りました。
日経平均チャートに歴史的な出来事をまとめてみた
本記事では、2017年リーマン・ショック以降の日経平均株価を用います。
まずは、ざっくりと日経平均チャートを次のように区切って、各出来事といっしょに覚えましょう。
だいたいこのような感じで日経平均チャートを頭に入れておけば、個別株の分析をする時も、全体地合とあわせて考察できます。
なんとなく動きがつかめたら、各出来事の年号を「ゴロあわせ」を使って、丸暗記していきましょう。
歴史的な出来事の「ゴロあわせ」を考えました!
ここでは、歴史的な出来事を次の3つに分類し、年号の「ゴロあわせ」を紹介していきます。
出来事の重要度を、勝手に5段階で評価もしちゃいました。
ショック級の暴落相場
2007年, 2008年:リーマン・ショック
触れられないサブプライムローン問題、触れれば潰れるリーマン・ブラザーズ
(20ら07いサブプライムローン問題、2008潰れるリーマン・ブラザーズ)
2007年の「サブプライムローン問題」を発端とした株価の下落と、2008年の「リーマン・ブラザーズ社の破綻」によるさらなる下落、この一連の金融恐慌をあわせて「リーマン・ショック」と呼ぶのが一般的です。
2015年:チャイナ・ショック
二重の被害こうむる、チャイナ・ショック
(20の1害5うむる、チャイナ・ショック)
チャートを見ると「暴落→回復→暴落」と、2回に分けて暴落が起きているのが特徴です。ですから「二重に被害をこうむった」わけです。
2020年(前半):コロナショック
フレーフレー延期の東京五輪、コロナショック
(20ー20ー延期の東京五輪、コロナショック)
記憶に新しい暴落相場です。2020年に開催予定だった東京五輪は、翌年2021年に延期となりました。ちなみに「フレーフレー」は応援を表しています。
この「3大ショック」は、必須で暗記ですね。
その他の下落相場
2011年:東日本大震災
辛れぇーヒィヒィ、東日本大震災
(20ー11、東日本大震災)
通称「3.11」です。辛かったですね、「ヒィヒィ」言いながら耐えましたね。。
2016年:ブレグジット
不和・異論あって、ブレグジット
(20・16んあって、ブレグジット)
イギリスと他EU諸国との足並みが合わない様子を表現しました。
2018年:2018年相場(2月VIXショック、10月米中貿易摩擦)
2度落ちる、イヤな相場
(2度0ちる、18な相場)
2018年相場とは、僕が勝手につけた名前です。2月には「VIXショック」、10月には「米中貿易摩擦」が原因となり、大きな下落が2度も続きました。
この辺も覚えておくと、便利かも。
上昇相場
2012年:アベノミクス相場
2%なら○、異次元緩和のアベノミクス
(2%なら0、12元緩和のアベノミクス)
インフレ率2%を目標にかかげ、アベノミクスの1つの策である「異次元の金融緩和」が実施された結果、株高になりました。
2017年:トランプ・ラリー
ブレグジットいなす、トランプ・ラリー
(20グジット17す、トランプ・ラリー)
前年2016年の「ブレグジット」で市場は混乱しましたが、それを軽く「いなす」ようにして、新生トランプ政権下では株高になりました。2つの出来事の順序も覚えられますね。
2020年(後半):コロナバブル
ふわふわ浮かび上がる、コロナバブル
(2020浮かび上がる、コロナバブル)
2020年前半は「コロナ・ショック」に苦しめられましたが、その反動か後半は急回復し、株高となりました。泡(バブル)が「ふわふわ」と浮き上がる様子と、株価が上っていく様子をかけました。
「銘柄単体の上昇」なのか「相場全体の上昇」だったのかを見極めるために、覚えましょう。
歴史的な出来事の解説(時系列)
ここでは、歴史的な出来事について、「概要」「日経平均への影響」「とくに影響を受けた業種」を、ぞれぞれ解説していきます。
2007年, 2008年:リーマン・ショック
アメリカでは不動産価格の高騰を背景に、低所得者に向けた「高金利な住宅ローン(サブプライム・ローン)」がバラまかれていました。
しかも、その住宅債権を分割して証券化し、「見た目のリスク分散」がされている形で、売買されていたのです。
しかし住宅価格がこれ以上は上がらなくなると、焦げ付き(ローンの回収不能)が発生し、その証券価格は暴落しました。
これが引き金となり、2007年からの世界を巻きこんだ金融危機に発展しました。これがいわゆる「サブプライム・ローン問題」です。
低所得者に高金利で貸しているんだから、そりゃいつかは焦げ付くわな。。
アメリカの大手投資会社の「リーマン・ブラザーズ」は、この影響をモロに受け、損失が膨らんでしまいました。
FRB(アメリカの中央銀行みたいな存在)からの救済措置があると市場は期待していましたが、けっきょく救済はなく、2008年9月にリーマン・ブラザーズ社は破綻してしまいました。
これが大きな失望売りを招き、本格的な「リーマン・ショック」へと繋がったのです。
- 2007年の「サブプライム・ローン問題」発生時では、1ヶ月で3,000円以上の下落。
- 2008年10月には、バブル後の安値を更新して、6,994.9円を記録。
- 金融・銀行:金融危機のため
- 自動車関連の製造業:世界的な不況のため、派遣切りなどが社会問題化
2011年:東日本大震災
2011年3月11日、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生。
これは国内観測史上最大規模であり、東北や北関東は大きなダメージを受けました。
とくに地震発生直後の津波の影響が破壊的であり、その1つとして、「東京電力福島第一原子力発電事故」が発生しました。
放射性物質の流出などによる「未曾有の災害」は、今もなお影響を残しています。
- 発生の翌週の終値は、前週比633円安の9,620円。
- 電力:原発事故により
- 建設:復興関連として
2012年:アベノミクス相場
2012年12月に発足した第2次安倍政権は、「3本の矢」を目玉とする経済政策を打ち出します。
その「第一の矢」であるデフレ脱却(インフレ率2%目標)策の一つが、「異次元の金融緩和」です。
これに、米国の金融引き締めによるドル高と世界経済の回復も追い風となり、「円安・株高」相場を作り出しました。
また「日銀」と「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)」の公的資金が、株価を買い支える動きもあり、さらに株式相場全体を押し上げました。
「億り人」が大量に生まれました。
- 安倍政権発足時から2015年のチャイナ・ショックまでの3年間では、約11,000円の上昇。
- 安倍政権発足時から2020年の安倍総理退任まで8年間では、約13,000円の上昇。
- ほぼ全業種:何でも買えば儲かる相場
- 株を持っていない人:持つ者との格差が浮き彫りに。。
2015年:チャイナ・ショック
この年まで、中国株はバブル相場でした。国営メディアの煽りに乗って、個人投資家が信用買いを積み上げていたのです。
ひとたび株価が下落に転じると、「追証」が発生し、強制決済の売りが大量に出ました。
このとき中国当局は、あらゆる手を使って株価を買い支えます。
【中国当局の対応(一部)】
- 空売りの規制
- 大手投資信託に株式を買わせる
- 大株主は保有株の売却禁止
- 国営メディアでさらに買い煽り
- 一部の株式の取引停止
これにより、一時的に株価が回復しました。しかし、世界への影響はここからです。
2015年8月、中国当局は経済減速をコントロールしようとし、輸出刺激策として「人民元の切り下げ」を行います。
市場は「中国経済は強い」と考えていたので、投資家たちは逆を付かれ、中国売りが加速し、世界経済が混乱しました。
さらに2016年1月、導入したばかりの「サーキットブレーカー(価格の変動が大きくなったときに強制的に取引を停止させる装置)」が発動。
本来は「投資家たちの冷静さを取り戻す」ための装置でしたが、逆にパニックとなり、暴落相場が開始しました。
国がバブルを作って、ショックも作って。。
- 2015年の「人民元切り下げ」では、1ヶ月で約3,100円の下落。
- 2016年の「サーキットブレーカー発動」では、1ヶ月で約4,000円の下落。
- アパレル・機械などの製造:中国国内の人件費高騰により
2016年:ブレグジット
イギリスは、年々増加するEU(欧州連合)内の移民の数に悩まされていました。
また貿易交渉などの面でも、自国のコントロールが制限されてしまうEUの枠組みにも、不便を感じていました。
2016年6月に、イギリスのEU離脱をめぐる国民投票が行われ、「離脱」が決定。
しかし市場は「残留」を予想して織り込んでいたため、大きな動揺を生みました。
- 国民投票は日本市場ザラバ中に行われ、前日比1,286円の下落。
- 欧州関連:欧州経済の先行き不透明感から
2017年:トランプ・ラリー
2016年11月に、アメリカでは第45代大統領の選挙が行われ、共和党のトランプ氏が当選しました。
世論調査を覆す勝利に、市場は一瞬だけ動揺しましたが、トランプ氏の打ち出す「大幅減税策」などの経済政策の期待を織り込もうとする形で、翌年2017年は株高になりました。
- 投開票当日は、動揺から、約900円の下落。
- 2017年1月から2018年9月までに、約6,000円の上昇。
- 金融・輸出関連:金利上昇、円安進行により
- 内需・新興ネット系:アメリカの景気拡大の恩恵を受けられず
2018年:2018年相場(2月VIXショック、10月米中貿易摩擦)
2018年は、株価の乱高下が激しかった年です。主な2つの出来事をまとめます。
2018年2月、アメリカ長期金利上昇がきっかけとなり、「VIX指数(株価変動率指数)」が急騰し、株が売られました。
「VIXショック」などと呼ばれますが、他の〇〇ショックに比べると小さく、影響は限定的だったと言えるでしょう。
一般に「金利上昇=株価下落」となります。
2018年10月、景気の堅調さを見たFRBパウエル議長の「タカ派(金融ひき締め)発言」により、アメリカ長期金利が再び上昇します。
さらに、くすぶっていた「米中貿易摩擦(関税の掛け合い)」による、中国景気減速への不安から、株価が急落しました。
- 2018年2月には、1日に1,000円を越えて下落する日も。
- 2018年クリスマスの日に、トランプ氏のTwitterがきっかけで、1,000円を越えて下落し、2万円の大台を割り込む。
- 中国関連:中国景気減速への不安から
2020年:コロナショック、コロナバブル
中国武漢発の「新型コロナウイルス」の感染爆発により、人・モノの移動が厳しく制限され、世界経済がストップ。
2020年3月には、株価が大底をつけました。
その後、各国の財政出動や金融緩和の発動により、回復期待が強まりました。
またコロナ禍による「特需」が生まれた業種が買われ始めます。
2020年末からは、ワクチン完成の期待から株価が急騰し、世界的な株高に発展しました。
しかしこの後の株価の上がり方は、コロナ禍からの回復による実体経済とはかけ離れており、まさに「コロナバブル」となっていました。
コロナ禍自体はまだ続いており、今後も先行き不透明です。
- 2020年1月には24,000円あった株価が、3ヶ月で16,000円台に。8,000円の下落。
- その後、反発。年末には26,000円となり、9,0000円の上昇。
- 空運・旅行:渡航規制のため
- 小売・外食:外出規制のため
- 医療・バイオ:マスク不足やワクチン開発の期待から
- リモートワーク関連:外出規制から
(おまけ)2022年:岸田ショックなるか??
2022年1月、この記事を書いている今は、軟調な相場が続いています。
長引くコロナ禍の影響から、日本を除く先進国ではインフレが発生し、対応に追われています。
アメリカの「テーパリング」と「利上げ」によって、世界の株式市場は、どうやら調整局面に入ったようです。
さかのぼって2021年9月に、当時の首相の菅さんが辞意を表明すると、新政権への期待から、日経平均は3万円を突破する上昇を見せました。
しかし岸田さんが当選すると、岸田新首相の政策の一つである「金融所得課税」が嫌気され、株価は下がっていきました。
その後も「自社株買い規制」発言をすれば、日経平均は一時300円越の下落で反応するといったような具合で、岸田内閣の政策はマーケットからは評価されていないようです。
「世界同時株安」に「岸田首相」という組み合わせが、いつでも次のショックを生み出す可能性があり、市場参加者はピリピリしています。
気をひき締めて、今後の動きに注目しましょう。
「岸田ショック」が起きたら、ゴロあわせ募集しますww
まとめ
年号の「ゴロあわせ」は、丸暗記できましたか??以下で確認してみましょう。
※タップすると「ゴロあわせ」が出てきます。
こ、これで、いちいち何があったか調べる手間が省ける。。!!
ぜひ丸暗記して活用してください。
このように、当ブログでは「投資初心者に圧倒的に役にたつ情報」を発信しております。
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以上です。ありがとうございました!
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